ABCはどのような会社なのか、またどういう会社を目指しているのか・・・
会社、風土、そして採用について、「会社の顔」である社長の生の声をお伝えします。

サンショウウオが化けた? 

聞き手: 社長は2001年に今でいうM&Aをされて、この会社に「飛び降り」てきたわけですが、その当時のことを少しお話いただけますか。
(注:『ある日、落下傘で飛び降りた男。池田昭司』好評発売中。
池田: M&Aと言ってもね、自分から仕掛けたわけではないし、特別な意識はなかった。ちょうど三井物産という大企業を辞めて、個人で何かをやろうとしていたところに、ABCの前社長から話があって。本当に自然の流れ、神様の配剤というかね。
聞き手: ABCは、若い人が多いですよね。そして真面目で性格のいい人が多いと感じます。池田社長になってから変わったのでしょうか。
池田: 真面目というところはずっと前からでしょう。私が社長になった時に、この東京のど真ん中に、こんなに素朴でいい集団がよくぞ残っていたと感動した位だもの。ただ、このままではダメ、このままではこれ以上伸びないと思った。
聞き手: 具体的にはどのあたりが問題だと?
池田: 真面目にコツコツやるというのは素晴らしいこと。ただ、それだけでは時代の変化に対応できない。成長できない。
聞き手: そこを変えようとされたのですね。
池田: そう。技術もマーケットも社会情勢も変化する。変化しないことはありえない。だから社員、特に幹部には変化に柔軟に対応する能力を求めた。少なくともそういう意識を持とうと言ったんです。自分はこういうオープンな性格だから、かなりキツイ言い方もしたけどね。「お前らはサンショウウオか?」とか(笑)。山奥の洞窟でジーっと進化もせず、その環境の中でしか生きていけないのでは困る。組織として変化する、チャレンジするという意識を植え付けようとかなりショック療法のようなこともしたね。
聞き手: それで、変わったと思われますか。
池田: 明らかに変わったと思いますよ。ABCをもじって「AっとBaけるCompany/Cojin」と言っているのですが、化けたね(笑)。  


ABCは「人本位制」 

聞き手: 社長就任以来、順調に業績も伸びていますが、今後ABCをどういう会社にしたいと思っていますか。
池田: 私が目指すのは「人間味のある会社」。儲けるために ギスギスしたり、限界を超えるまで働いたりはよくない。もちろん自分の責任は果たさなければならないけど、公私のバランスを上手くとってね。人生長いんだから両方エンジョイするべき。ここで働いている社員、その家族、そしてお客様から「いい組織だ」と安心感を持ってもらえるような、そういう集団にしたいね。
聞き手: 我が社は全社で新年会を開催したり、会議室を解放して隅田川花火大会の鑑賞会をやったり、また1週間の欧州研修旅行の制度があったり、社員のためのイベントが多い。社長は常々「大家族主義」「最大の経営資源は人」と おっしゃっていますが。
池田: 技術も営業も大事だけど、うちは「人本位制」(笑)。私の父は「一流のものに触れろ」という教育方針だった。社員に対してそういうことには惜しみなく金を使いたい。無駄だと言われてもあえて無駄をやろうと。ABCはまだ本当の一流にはなっていない。売上とか規模とかでなく、組織として一流に、光り輝くもののある会社になりたい。
聞き手: 会社の理念としては、「高い志」・「挑戦と創造」・「情報の共有」ということですね。


お互い「いいな」と感じるのが・・・

聞き手: さて、採用についてのお考えを伺いたいのですが、どういう人材が欲しいですか。
池田: 当然、いい人をたくさん採用したい。ただ、会社が人を採用する一方で、個人も会社を採用するんですよ。皆、自分に合った会社を選択しようと真剣に考えているわけだからね。いい人を採用するためにはいい会社にならないと。どういう人材、といっても相性がある。面接してお互い直感的に「いいな」と感じるのが大事だったりね。応募してくる人にとっては会社の雰囲気、例えばエントランスに入った時に感じる空気が結構重要なんじゃないかな。そういう意味でも廊下ですれ違う社員が笑顔で、でもきりっと引き締まった表情をしているような、そんな会社でありたいね。
聞き手: 社長は新卒採用セミナーには必ず参加されますし、中途社員の採用面接などにも時間の許す限り顔を出していらっしゃいますね。
池田: なぜかというと、社長というのはその会社の顔でありシンボルなんですよ。私の顔を見て、声を聞いて、それで、この社長とつきあいたいと思うなら来い、イヤならやめろということでね(笑)。うちの会社は長く勤める前提でいるから、好き嫌いというのは能力やスキル以上に重要なポイントですよ。


新卒はABCの色に染まり、中途はABCの色を変える 

聞き手: 我が社は中途入社も多く、生え抜きの社員と処遇が変わらないのも特徴だと思います。新卒・中途、新しく入ってくる人に対しての思いをお聞かせください。
池田: 中途と言えば、まず私自身が中途だからね。新卒も中途入社も求める人物像は変わらないけど、求めるもの、与える時間は違う。新入社員には真っ白な状態からとりあえずABCの色に染まり、それを継承してもらいたい。じわじわ染まっていって5年位である程度ものになるかな、というところでしょう。中途入社の人は即戦力、彼らには自分の色でABCの色を少しずつ変えてもらいたい。


とにかく、一緒にやろう!
 

聞き手: 最後に、応募を考えている人達に向けてメッセージをお願いします。
池田: とにかく一緒にやろう!新鮮な驚き、喜び、恐れを感じ、人間の五感を働かせるような仕事をしよう!
聞き手: ありがとうございました。是非、多くの方に応募していただいて、社長の話を直接聞いていただければと思います。